2017/11/09 20:36

はじめまして、BBB-BOXのばんばよしひろ(馬場世司博)です。
ハンドメイドのオートマタを作っています。


オートマタ(automata)とは、自動人形のこと。
「西洋からくり」というのが解りやすいかもしれませんね。

構想(アイデア)→製図→型紙→木を切り出す→磨く→色を塗る→フィギアと仕掛けを組み上げる→調整する。
という工程で作ります(基本的には)。
ここまでは<ABOUT>でも書いています。

今回はその作り方について、その1「まずは構想(アイデア)

「アイデア」には、大きく2種類あります。

① 「こんなフィギア(人形)に、こんな動きをさせたい。それはこんな話・・・」というシナリオがあって、
フィギアの構成や、しかけ(動かすためのしくみ)を考える。
② 「しかけ」がすでにあって、それにどんなフィギアを組み合わせると、面白いものになるか?
を考える。(動かすための「しかけ」を機素と呼びます。)

この段階でフィギア(人形)と「しかけ」のアイデアは、ある程度、決められているのが望ましい。
アイデアを夢想して、「こんな感じかな?」とラフスケッチなどを画いてみる。
フィギア(人形)だけでなく、「しかけ」部分も画いてみる。
この時が楽しい時間です。

ラフスケッチを画いてみると、「これでは、想定した動きにはならない」というのが、わかったりする。

普通、「木のおもちゃ」というと、「かわいらしい、ほほえましい、明るい・・・」などのイメージです。
でも、ボクは不満です。
皮肉、ウイット、セクシー、ときにはホラー・・・などのイメージが欲しい。

それはご存知のように、この世が、正と負のバランスの上に成り立っているからです。
作品から、そんな気配を感じてもらえるなら、ウレシイ!

例えば、ショップでも紹介している「食欲」です。
「食欲」のシナリオはこんなぐあい・・・


画像は『133 食欲』の部分
<作品のサイズ> 約 W/120,D/130, H/195mm


『いつもロバは「これでもか」というぐらい荷を背負わされる。
人間というやつはずる賢いから、粗末な餌でつってこき使う。

今日も暮れた。ヘトヘトになるまで働いた。
ようやくメシだ。

腹ペコのロバはガツガツと食べる。
顔を上げて一息つくまもなく、またガツガツ、
ハンドルを回し続けるあいだ、ロバはガツガツ・・・・』

ユーモラスだが、どこか悲しい、
それは人の世にどこか通じているから・・・

また、ボクのオートマタの作り方について、書くつもりです。